baseball2025年08月17日 18:14


ずいぶん前のことですが、私が働いていた知的障がい者の施設で、あるお母さんが涙ながらに言いました。
「どうしてお母さんはこんな僕を生んだの」
それを言われると、本当に辛い、と。
だけど息子も辛かったんだよね。
息子が思春期になって、思うようにいかなくて、
お母さんにそんなことを言ってしまった。

言葉は時々、ナイフのように人を傷つける。

でも、彼の場合は逆でした。
高校野球が開幕する前のスポーツニュースで紹介されたその人は、
お母さんが「ごめんね」と言ったその一言で、自分を変えた。
お母さんにこんな思いをさせてはいけない、そう思ってますます練習に打ち込んだ。

今年の高校野球。
何を隠そう、東北勢を応援しながらも、花巻東よりも応援していたのが、
県立岐阜商業高校です。
理由はみなさんもご存知のとおり。

試合が始まる前は、彼の障がいを紹介するのかしないのか、
私としては、いちいち言わないのではないかと思っていましたが、
いちいち言うから(笑)、本人はどんな気持ちなんだろうと思いながらも、
納得の上かと思ったり。(余計な心配)

そういえば、メジャーリーガーにもアボット選手という人がいました。
障がいは個性と言うけれど、障がいのない人と同じ土俵で勝負するのは難しい。
人一倍(いやそれ以上かもね)努力を積み重ねてきたのだと思いました。

高校野球の放送を見ていて、思うこと。
アナウンサーも解説者も、選手のことを褒めまくる。
悪いことは絶対に言わない。ただただ褒める。
そして今年、あらたに気がついたこと。
選手のミスはリプレーしない。
デッドボールもリプレーしない。
だけど応援席の可愛い女の子は相変わらず映る。(お決まりの席に座ってる)