21世紀枠2016年03月21日 20:28


今年の春のセンバツで岩手県立釜石高校が出場することになり、
21世紀枠ってなんだっけ?とあらためて調べてみました。

つまりこういうことでした。
センバツ(選抜高等学校野球大会)には、一般選考枠のほかに秋季都道府県大会において、参加校数が128校を上回る都道府県はベスト16、それ以外の件ではベスト8以上の学校の中から、恵まれない環境や他校や地域に良い影響を与えているなどの理由で認められた高校が3校選出されるというもの。
これは、2012年から始まったそうです。

東日本から選出された釜石高校は、2007年に釜石北高校と釜石南高校が統合しました。
東日本大震災では、被災した生徒が全体の3分の1を超え、そのほとんどが現在も仮設住宅で生活しているそうです。
親が亡くなったか行方不明という部員も3名います。
「甲子園出場は被災地にとっても大きな喜びになる」という理由で、釜石高校が21世紀枠に選ばれました。

そして今日。同じく21世紀枠で選ばれた香川県の小豆島高校と対決しました。
小豆島の応援団はすごかった。きっと釜石はその応援にびびったに違いない。
でも、2-1で釜石が勝ちました。おめでとう。

釜石といえば、私が生まれた町でもあります。
当時は新日鉄釜石がものすごい勢いで市を盛り上げていて、釜石市は県庁所在地の盛岡市より発展していたかもしれません。
そのうちに、釜石のシンボルでもある新日鉄の煙突が1本、2本と消えていき、
とうとうかつての栄光の証しは、影も形もなくなってしまいました。
そしてあの東日本大震災。
「釜石の奇跡」と呼ばれる「津波てんでんこ」。
その言葉を標語にして防災訓練を受けていた釜石市内の小中学生は、
当日学校に登校していた生徒全員が生存し、話題となりましたね。
小中学生らは、地震の直後から教師の指示を待たずに避難を開始し、
「津波が来るぞ、逃げるぞ」と周囲に知らせながら、保育園児のベビーカーを押し、お年寄りの手を引いて高台に向かって走り続け、全員無事に避難することができたそうです。

その時の少年たちが、今高校生になって野球をしている。
生徒だけじゃない。釜石に住む大人も子どもも、みんなを元気にしてくれました。

次もがんばってほしいなぁ。21世紀枠。岩手県立釜石高校。